最新情報

INFORMATION

物損事故として報告することの問題点

交通事故についてご相談にいらっしゃった方からよくご質問を受ける事項として,「人身事故」と「物損事故」の違いという点があります。

内容としましては,「相手に物損事故ということで報告しましょうと言われた」,「物損事故で処理してしまったが良かったのか」などという感じです。

みなさんは「人身事故」と「物損事故」がどう違うかご存知でしょうか?

端的に違いを申し上げれば,以下のとおりになります。

「人身事故」では刑事処分や行政処分(免許停止等)を受けることがある。

「物損事故」それ自体では刑事処分や行政処分を受けない

「人身事故」の場合,加害運転者には自らの不注意な運転により人に怪我をさせてしまったということで,「自動車運転過失致傷罪」という犯罪が成立します。

そのため被害者の怪我が重たい場合や,過失の内容が悪質な場合(無免許や赤信号無視など)などには,罰金刑を科されたり,場合によっては懲役刑を科されることもありえます。(もっとも,何度も人身事故を起こしているような人でなければ,被害がさほど大きくない事案では刑罰を科されない形で事件処理が終わることが多いです。)

また,「人身事故」の場合は行政処分の対象にもなります。
これは端的にいえば免許の点数を引かれて,場合によっては免許停止や免許取消しという事態もありうるということです。

以上に対して「物損事故」の場合は,それ自体では刑事処分も行政処分も科されることはありません。
違反点数の加算がないので,ゴールド免許を持っている方が「物損事故」を起こしても,「物損事故」それ自体では,ゴールド免許に影響しないということです。
「物損事故」それ自体ではと繰り返し記載しているのは,無免許で物損事故を起こした場合や酒気帯び状態で物損事故を起こした場合には,当然に道交法違反となり処罰の対象になることがあるためです。

特に,気をつけて頂きたいのは,報告義務違反いわゆる「当て逃げ」です。
運転者は,たとえ物損事故を起こした場合であっても警察官に「交通事故が発生した日時及び場所,当該交通事故における…損壊した物及びその損壊の程度」等を報告する義務を負います(道交法72条1項後段)。
この報告を怠った場合,「三月以下の懲役又は五万円以下の罰金」がかせられる可能性があります(道交法119条10号)。

なお,「物損事故」でも,壊したものに対する損害賠償義務は発生します。
もっとも、「物損事故」の場合,自賠責保険は利用できません。
損害賠償は任意保険で支払うか,加入していない場合には自腹で払う必要があります。

 

人身事故は刑事事件となりえます。そのため警察において事故状況に関する詳細な資料を作成します。事故当事者や目撃者から事情聴取を行うなどして、証拠を確保するための活動を行います。これらの証拠は「実況見分調書」や「供述調書」という形で書類化されていきます。そして証拠のうち一部については、事後に被害者がその写しを取得することも可能とされています。

事故の発生について双方に一定の責任があると思われるようなケースにおいては,しばしばどちらがどのくらいの割合で責任を負うか(いわゆる「過失割合」をどうするか)という点で争いが生じます。この時に上記の実況見分調書など,警察によって作成された証拠があると,それを有利な材料として用いることで、事件の解決に向けた交渉を有利に進めることができることもあります。

これに対して「物損事故」の場合,「物損事故」自体は犯罪でないことから、犯罪に対する捜査機関である警察は,特に事故に関する詳細な資料を作成することはありません。

そのため物損事故の場合は,しばしば当事者自身の認識以外に何ら事故の発生原因を特定する材料がなく,過失割合について交渉が難航するということがあります。

相談時,「怪我がそんなに重たくはなかったし,事故直後にちゃんと加害者が謝ってくれたから免許の点数を引かれるのもかわいそうだと思って,人身事故して届出はしていません」いうような話を聞くことがあります。

物損事故として報告して,後に不利益を被った例を紹介します。

一つ目は先ほど挙げたものですが,物件損害として処理をしたら,後に過失割合が争いになったというものです。

タクシーやトラックなど業務として車の運転をしているドライバーにとっては,人身事故扱いになるかどうかは生活に直結する問題であるため,「物損での報告」を求められることが多いです。

かわいそうに思って物損扱いで報告をしましたが,後に過失割合が争われたというケースは比較的多い印象です。

理屈はこうです。職業ドライバーは「100%責任を負う」といわれて物損扱いで報告しました。ところが賠償段階になり,保険会社と示談に向けた話し合いに入った時点で,被害者側の過失を指摘されて,賠償額の減額を主張されました。

これは保険会社のシステムの問題です。保険会社としても加害者(保険契約者)の意向をある程度踏まえて示談交渉を行うことが多いと思いますが,それにも限界があり,被害者に過失が存在する事案にもかかわらず,加害者の過失を1000%と認めることができないケースというものが必ず出てきます。

もう一つは,過失割合が9:1という事案でした。

当初物損扱いで報告していたところ,後に加害者(過失割合が大きい当事者)が,人身扱いに切り替えてきたということがありました。

この場合、まずどのような問題があるかみていきましょう。

民事的な責任は9:1となります。

ところが刑事事件では,「人が怪我をしたのか。」ということを中心に考えます。

結果どうなったかというと,被害者(過失割合が少ない当事者)が,警察から調べを受けることになりました。

警察に行って事後的に人身事故扱いに切替るということは可能です。その場合には実況見分調書が作成されます。

しかし,警察は交通事故から数ヶ月後の切替にはなかなか応じないことがありますし,事故から数ヶ月後に実況見分をやっても正確な事故状況の再現は難しいという問題があります。現実的な問題として,トラブルになった後に供述調書を作成しても,お互いの言い分は対立していることが多いです。

山形の,交通事故による人身事故で悩んだら,天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

解決事例3【後遺障害等級14級の事案】

依頼者様は,事故に遭われた後,治療を継続していましたが,病院から治療終了を打診されました。別の病院への転院を希望することにより,治療を継続し,約6か月の治療で症状固定となりました。

後遺障害等級認定申請をしたところ,後遺障害等級14級が認定されました。結果として賠償額は合計約385万円となり,解決に至りました。

山形で交通事故でお悩みの方は,天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

後遺障害について

 後遺障害について

交通事故によるケガが無事完治すればよいですが,ケガの程度によっては必ずしも完治するとは限りません。

医師が,医学的にみてこれ以上症状が改善しないと判断した場合,これを保険用語や裁判用語で「症状固定」と呼びます。

交通事故の治療費の支払いが認められる期間は「症状固定」までとなります。

理屈としては「それ以上治療してもよくならないのだから,治療は終わりになる」ということになるわけです。ところが,先ほどいったように,症状固定になっても痛みが残っているということはあります。

「残った痛みについて損害は補填されないのか」という疑問が出てくると思います。この「残った痛み」のことを後遺障害と言います。残った痛みについては治療費の支払いではなく,後遺障害として,慰謝料や逸失利益が支払われることになります。

よって,症状固定になってもまだ痛みが残っている場合には,後遺症として,後遺障害の認定を受けられる可能性があります。

もっとも,どんな症状でも認定を受けることができるわけではありません。自賠責保険の制度の中で,後遺障害として認定を受けられる基準というものが決まっています。この基準に該当するかどうかが、後遺障害として認められるかどうかのポイントになります。

後遺障害の等級認定は,損害保険料率算出機構(正確にはその下部機関の自賠責損害調査事務所)という機関が行います。

通常、相手方の保険会社が症状固定まで治療費の支払いをしていた場合には、相手方の保険会社を通じて後遺障害の認定を申請することが多いはずです(これを事前認定といいます。)。

もっとも、相手の保険会社を通さずに、被害者が自賠責保険に対して自分で直接申請することも可能です(これを被害者請求と言います。)。

後遺障害の等級認定には、その程度に応じて1級から14級まであり、1級が最も重く、14級が最も軽い等級となります。

なお、後遺症と認められない場合は、「非該当」となります。

等級が高ければ高いほど支払われる保険金も高くなるため、後遺症が残る被害を受けた場合は、いかに高い等級を獲得するかが極めて重要になります。

もっとも、自分のケガが一体何級に相当するのか、そもそも自分の症状が後遺障害の等級認定を受けられる可能性があるのか、一般の方が適切に判断することは難しいと思います。

ですので、後遺症が残っているのではないかと思ったときには、一度弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、被害者ご本人に代わり、自賠責保険に対し、後遺障害の等級認定申請を行うこともできます。

また、一度相手方保険会社を通じて申請をしたけれども、非該当になってしまったという場合、自賠責保険の後遺障 害等級認定は異議の申立ができるので、異議申立を弁護士に依頼することも考えてみてください。

この異議申し立ての手続きでも、可能であれば、できるかぎり経験が多い、あるいは医学的知識を有している弁護士に相談や依頼をすることをお勧めします。

さらに、自賠責保険ではどうしても満足のいく認定結果が得られない場合、裁判を起こして裁判官の判断を仰ぐことを考えてみてほしいと思います。

裁判官は、自賠責保険の結果に縛られることなく、証拠を総合判断して、後遺症があるかどうか、またその後遺症にふさわしい損害賠償額を認定できることになっています。ですから、自賠責保険の結果が思わしくない場合、最後は訴訟で争ってみることも考えてみてください。

山形県で交通事故でお悩みの方は,天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

交通事故の流れ

1、交通事故に遭ってしまったらやるべきことの流れ

  1. とにかくまずは警察に連絡
  2. 自分が加入している保険会社に連絡
  3. 病院へ行き治療に専念
  4. 早めに弁護士に相談

詳しくは、以下に記載します。

2、交通事故後の警察とのやり取りの流れ

(1)事故が発生したことを報告する

まず、警察に連絡をすると、けが人の有無や、事故の状況、事故現場の住所等を聞かれることになります。

(2)実況見分を行う

そして、けが人のいる人身事故の場合、すぐに警察官が事故現場に駆け付け、車が衝突した場所について距離を測ったり、加害者、被害者、目撃者等から事故の状況について話を聞いたりして、「実況見分調書」を作成することになります。

もちろん、事故によって重傷を負ってしまい、救急車で緊急搬送が必要な場合等には、その場で事故状況等を説明することはできませんので、後日改めて事故現場に呼ばれ、実況見分を行うこともあります。

この実況見分調書は、事故からあまり時間が経過していないタイミングで、まだ記憶が鮮明である当事者から、第三者である警察官が話を聞いて作成するものであるため、事故状況を示す客観的な資料として、後に過失割合を決めるにあたってとても重要な資料になります。

(3)物件事故の場合

けが人がいない物件事故の場合には、実況見分は行われず、ごく簡単な物件事故報告書が作成されるだけになります。

ただ、もし事故から数日経って痛みが出てきたといった事情がある場合には、病院に行って医師に診断書を書いてもらいましょう。

実は、いったん物件事故として扱われ、物件事故としての事故証明書が作成されてしまったとしても、多くの場合は、人身事故に切り替えてもらうことが可能です。

そのため、後になって過失割合等でもめ事になってしまうことに備えて、診断書を警察に提出することで人身事故に切り替えてもらい、実況見分を行ってもらいましょう。

3、交通事故後の保険会社とのやり取りの流れ

(1)自分の加入している保険会社に連絡する

警察に連絡をしたら、次は自分が加入している保険会社に、交通事故に遭ってしまったことを連絡しましょう。

保険の種類によっては、自分の加入している保険会社に治療費を払ってもらえたり、今後の交渉を弁護士に依頼したときの費用を払ってもらえたりしますので、契約の内容を確認し、どのような手続きをとればいいかを確認してもらいましょう。

(2)加害者の加入している保険会社を確認する

また、加害者と話をすることができれば、加害者の加入している保険会社を確認しておきましょう。

これは、今後の話し合いの窓口になるのは、加害者自身ではなく、加害者の加入している保険会社の担当者であることが多いからです。

このとき、自分が行く予定の病院の名前を加害者の保険会社に伝えておくと、その後の治療費の支払いについての対応がスムーズにいくことが多いです。

保険会社のほかにも、加害者の氏名、住所、連絡先、就業先及び加害車両のナンバーなども控えておくといいでしょう。

4、交通事故後の治療の流れ

(1)治療費について

交通事故でのけがで病院に行った際の治療費については、①被害者が一旦自分で立て替えて支払い、後日加害者の保険会社に請求する場合と、②被害者は治療費を支払わず、加害者の保険会社が直接病院に支払ってくれる場合(「一括払いの対応」と言われます。)があります。

このような一括払いの対応は、保険会社の義務ではなく、サービスとして行われているものなので、一括払いの対応がなされるかどうかは、けがの程度や治療期間によって変わります。

(2)健康保険を利用できるかどうかについて

交通事故でのけがで病院に行った際、「交通事故でのけがの治療に関しては、うちでは健康保険は使えません。」と言われてしまう病院もあります。

しかし、法律上は、交通事故でのけがの治療に健康保険が使えないという定めはありません。

被害者としては、保険診療として認められていない特殊な治療や、高度な治療がどうしても必要であると医師が判断したといった特別な事情がなければ、健康保険を使うことにデメリットはありません。

むしろ、健康保険を使わない場合、治療費が高額になってしまい、賠償義務を負う加害者側との間で紛争が生じるリスクもあるので、健康保険が使えるのであれば、使っておいた方が良いといえます。

(3)治療期間について

交通事故でのけがの治療をいつまで続けるべきなのかについては、けがの程度によってケースバイケースであり、実際に治療にあたっている医師が判断することではありますが、例えば、交通事故によって発症することが多いむちうち症の場合には、事故から6ヶ月というのが一つの目安と考えられます。

もちろん、事故から6ヶ月経ったらもう病院に行けないということではなく、6ヶ月も通院したのに症状が残っているということであれば、その症状はすぐに改善するものではないと考えられるので、交通事故による後遺障害として認められるものかどうか審査してもらう時期と考えられるケースが多いのです。

このように、治療をしてもすぐに改善するとは考えられない状況を、「症状固定」と言います。

次は、この「症状固定」の後の流れについて説明します。

5、症状固定したら 交通事故後の後遺障害等級認定の流れ

(1)後遺障害等級認定とは

上記のように、これ以上治療をしたからといってすぐに改善するとは考えられない状況、すなわち、症状固定であると医師が診断したら、その時点で被害者の体に残っている症状について、交通事故による後遺障害として認められるものかどうか、第三者機関に審査してもらうことになります。

後遺障害等級認定の申請方法には、被害者の方で行う被害者請求と、加害者の加入する任意保険会社が行う事前認定がありますが、以下では被害者請求の方法について詳述します。

この審査を、後遺障害等級認定といいます。

(2)後遺障害等級認定の手続きの流れ

①後遺障害診断書の作成

後遺障害等級認定の手続きを行うには、まず、医師に「後遺障害診断書」を作成していただくことになります。

②必要書類の収集

そして、この「後遺障害診断書」、これまで受けてきた治療に関する資料(診療報酬明細書や診断書)、交通事故の状況に関する資料(交通事故証明書や事故発生状況報告書)など、審査の資料として必要な書類を集めて、加害者の加入する自賠責保険会社に提出します。

③自賠責調査事務所による審査

さらにその後、加害者の加入する自賠責保険会社から、第三者機関である損害保険料率算出機構の自賠責調査事務所に資料が送付され、審査が行われます。

(3)審査結果の通知までの期間

この審査にかかる時間は、やはり、けがの程度によってケースバイケースですが、1~2ヶ月で結果の通知がなされることが多いです。

6、保険会社との示談交渉の流れ

(1)損害計算

後遺障害等級認定の結果の通知が来たら、その結果に基づいて、相手方の保険会社と示談交渉を始めることになります。

まずは、交通事故によって被った損害額を計算します。

損害の内訳としては、大きく分けて物損と人身損害があります。

①物損について

物損については、事故車両の修理費、代車費用、所持品損害等があります。

このような物損については、事故後すぐに、実際にかかった費用等が明らかになることが多いので、治療が終わる前に、物損についてのみ示談交渉を進め、先に解決しておくこともあります。

②人身損害について

人身損害については、治療費、交通費、事故のせいで仕事を休んだ場合の休業損害、通院しなければならなくなってしまったことに対する慰謝料(通院慰謝料)等があります。

さらに、後遺障害等級の認定を受けた場合には、これらに加えて、後遺障害を負ってしまったことに対する慰謝料(後遺障害慰謝料)、後遺障害によって労働能力が制限されてしまうことによって生じる逸失利益も請求することになります。

(2)加害者の加入する保険会社への請求

このように損害額を計算したら、加害者と被害者の過失割合に応じて、加害者に対して請求できる金額を算出し、加害者の加入する保険会社に対して請求します。

(3)示談交渉

しかし、加害者の加入する保険会社が、被害者側から請求した金額をすんなり支払ってくれることは多くありません。

よく問題になることとして、例えば、慰謝料は、目に見えない精神的な苦痛に対する賠償金であり、治療費のように実際に支払われたものを機械的に計算して出てくるものではないため、その金額の算定の仕方などについて、加害者と被害者で言い分が異なり、争いになることがあります。

また、過失割合についても、赤信号で停車中に後方から追突された事案等は別として、被害者の運転する車両も動いていた場合等には、被害者にどの程度過失があったかが争われることがあります。

このように損害額や過失割合等について加害者の加入する保険会社との間で交渉を進め、双方が合意できれば、示談成立ということで、加害者の加入する保険会社から賠償金を支払ってもらうことになります。

7、保険会社と裁判した場合の流れ

(1)示談できなければ裁判に

このように加害者の加入する保険会社との間で示談交渉を続けても、損害額や過失割合等について、お互いの言い分が食い違い、どうしても合意できない場合もあります。

そのような場合には、加害者本人を相手方として、裁判所に訴訟を提起することになります。

そして、訴訟の中でお互いの言い分を主張し、その主張を裏付ける証拠を提出して、裁判官に判断してもらうことになります。

(2)判決以外の解決方法もある

訴訟を提起したからといって、必ずしも判決が出されるまで争うことになるとは限りません。

何回か裁判所で話し合いを行い、加害者及び被害者の双方からある程度証拠が提出された段階で、裁判官が、その時点での印象をもとに双方に譲歩を求め、金額を調整して和解できないか、話し合いをすることもあります。

この和解案に双方が納得できれば、訴訟上の和解という形で、判決と同じ効力を持つ和解調書を作成し、訴訟は終了します。

(3)それでも納得できなければ判決へ

このような和解の話し合いを試みても、やはりどちらか一方または双方が納得できないということであれば、証人尋問等、考えられる限りの主張・立証を尽くして、最終的に裁判官に判決を出してもらうことになります。

まとめ

このように、交通事故に遭ってしまってから、最終的な解決に至るまでの間には、長い道のりがあり、やらなければならないこと、考えなければならないことがたくさんあります。

今回の内容が交通事故に遭われた場合のご参考になれば幸いです。

解決事例2【通院慰謝料が4倍になった事案】

通院慰謝料が5万円から20万円に増額した事案。解決に要した期間は3週間でした。

お客様は,通院約1か月で,保険会社からの示談額の提示を受けた上でいらっしゃいました。提示額では慰謝料の額が5万円でした。

相手方保険会社と交渉し,早期に20万円ほどの慰謝料にすることができました。

示談額が低い場合,「このような金額で弁護士に相談に行っていいのか」と悩まれるお客様もいらっしゃるようですが,気兼ねなくご相談ください。

山形県の交通事故で,弁護士・法律事務所をお探しの方は天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

 

 

入通院慰謝料について

交通事故の慰謝料には入通院慰謝料,後遺障害慰謝料,死亡慰謝料の3つがあります。

このうち,入通院慰謝料は病院へ入通院することにより生じる慰謝料であり,多くの事案で見られる慰謝料になります。

実は,交通事故の慰謝料には,「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」という3種類の計算基準があり,どの基準を使うかによって,慰謝料の金額が大きく異なってきます。

自賠責基準とは,自賠責保険が保険金を計算する際に使う基準です。自賠責保険は,もともと被害者への最低限度の補償をするための保険ですから,自賠責基準によって計算した慰謝料は低額です。

任意保険基準は,任意保険会社が被害者と示談交渉をするときのために独自に定めている基準です。自賠責基準に多少色をつけた程度になることが多く、高額ではありません。

弁護士基準は,弁護士が被害者の代理人として示談交渉を進めるときや,裁判所が判断するときに使う基準です。法的な根拠があり,金額的にももっとも高額になります。

このような3つの基準があるため,弁護士が介入すると,慰謝料は上がる傾向にあります。

山形県の交通事故で交通事故に強い法律事務所,弁護士をお探しの方は天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

 

休業損害とは

休業損害とは,交通事故の被害者の方がケガをしたことにより,治癒あるいは症状固定までの期間,働くことができずに収入が減少することによる損害をいいます。

代表的なものを挙げますと
(1)交通事故で休んでしまったために会社からの給与が一部,または全部支払われなかった。
(2)ボーナスが減った,または支払われなかった。
などがあります。

休業損害の具体的な金額は,1日あたりの損害額(これを「日額基礎収入」といいます)に休業日数をかけて計算するという方法が原則です。
【休業損害】=【日額基礎収入】×【休業日数】

なお,休業日数については,治療期間内で,実際に休業した日数のうち傷害の内容・程度,治療過程,被害者の方が従事している仕事の内容等をみて相当な日数が認められます。必ずしも休んだ日数=休業日数とはなるとは限りません。この点ご注意ください。

山形県の交通事故で弁護士,法律事務所をお探しの方は天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

 

症状固定とは

交通事故の治療は,「症状固定」まで認められます。

症状固定とは,簡単に言うと,「治療してもこれ以上良くならない」という状態のことです。

治療してもこれ以上良くならないのだから,治療は終了しましょうということになります。すなわち,治療費の支払いもそこで終了となります。

その意味で「症状固定」は極めて重要な分岐点となります。

症状固定しても,痛み等が残っていることがあります。その痛み等に対する賠償はどのようになるのかというと,「後遺障害」において斟酌されることになります。

「症状固定」の判断は医師がすることになります。保険会社がするわけではありません。それにもかかわらず保険会社が「もうそろそろいいでしょう」などと言って症状固定にしようとすることがよく見られます。

医師が症状固定の判断をしなければ,いつまででも治療ができるかと言えばそうではないのですが,保険会社の打診は早すぎることもあります。

保険会社から「症状固定の診断書を書いてもらってください」などと言われたときには注意するようにしてください。

山形県の交通事故で,法律事務所,弁護士をお探しの方は天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

 

 

治療費を打ち切る保険会社のメリット

交通事故で,治療費打ち切りを保険会社から見た場合どのようなメリットがあるのでしょうか。

交通事故で,保険会社から治療費の打ち切りを打診されると,それ以降は治療ができないものと考える方もいらっしゃいます。

現に,保険会社から治療費支払を打ち切りにされたため,通院をやめたという方はたくさんいらっしゃいます。保険会社から治療費の打ち切りを打診されても通院をやめる必要はありません。原則論を言えば,医師が症状固定の診断をするまでは通院は可能ということになります。

交通事故の治療費打ち切りのメリットは,このように,通院をやめさせるという点にあります。

通院期間が短いと,当然,それ以降の治療費はかかりませんので,治療費を削減できるというメリットがあります。これは誰にでもわかりやすいメリットです。

 

実は,交通事故において,保険会社のメリットはそれにはとどまりません。

まず,慰謝料を減額できます。

交通事故での慰謝料は通院期間,通院日数を基に算定されます。通院期間,通院日数を短くすることは慰謝料を減額することが可能になります。

 

次に後遺障害の認定をつきにくくすることができます。

後遺障害認定の際(特にむちうちなど)には,通院期間,通院日数が重要な考慮要素となっています。通院期間,通院日数が長いことは,後遺障害認定に有利な事情です。逆に言えば,これが短いことは不利な事情になります。

 

このように,治療費だけでなく,慰謝料,後遺障害などの点においても,保険会社の大きなメリットがあります。

 

山形県の交通事故で,法律事務所,弁護士をお探しの方は天童法律事務所までお気軽にご相談ください。

治療費の打ち切りについて

交通事故が発生し,病院での治療が必要な場合,相手方の保険会社が,病院に対して直接治療費を支払うことが多いです。

相手方保険会社の,この治療費の支払いは,被害者にとって,治療費を負担せずに通院できる点で,非常に有益なものです。

ところが,治療を始めて「一定期間」が経過すると,保険会社から「もうそろそろ,治ったのではないか」「もう病院はいいのではないか」などと言われて,治療の打ち切りが打診されます。

この「一定期間」は怪我の状況により定まるものとなります。妥当な期間であれば,問題ないのですが,明らかに短い通院期間であるのに,打ち切りの打診がされている例も散見されます。

相当重症で痛みもかなり残っているのに1カ月で打ち切りを打診された例なども見ることがあります。

この打診の際に,応じてしまうと,保険会社は治療費打ち切りの手続きをおこないます。この手続きが終了してしまうと,再開を求めることは極めて困難です。

打ち切りの打診がされた場合には,それに応じることはせず,一度法律事務所にご相談いただければと思います。

山形県の交通事故で弁護士,法律事務所をお探しの方は,天童法律事務所までお気軽にお問合せください。